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Linuxが「軽い」OSであることは、広く知られています。CPUがi486でも、少ないメモリとHDDでもインストールでき、Webサーバにでもメールサーバにでもなり、しゃきしゃき動きます。しかし、とくにWebサーバとして稼動し始めると、意外とディスク容量が必要になってきます。
ここでは、HDD、とくにE-IDE(エンハンストIDE)のHDDをLinuxマシンに増設する手順を簡単に解説します。
まず、HDDをどう増設するか考えます。今回はE-IDEのディスクを増設しますが、サーバではSCSIによるHDDの接続が一般的です。E-IDEは、SCSIと比較すると割安ですが、SCSIのハイレベルな規格のものと比較すると転送速度で劣り、また台数が最大4台までと容量の面でも上限がきつい面があります。さらに、ディスクアレイのような仕組みになれば、E-IDEでのディスクアレイというような特殊な製品はともかく、SCSIの独壇場です。
しかし、E-IEDはなじみやすく、ドライブが安いため、手頃に増設できるという面もあります。ここでは、E-IDEのHDDを増設することにします。
E-IDEでは、4つの機器をプライマリとセカンダリの2系統で、それぞれ2つずつの機器を接続できるようになっています。通常、プライマリ(1st)のマスターが起動ディスクになっているため、プライマリのスレーブか、セカンダリのマスターあるいはプライマリのスレーブに増設することになります。実際には、増設するマシンにE-IDE接続のCD-ROMドライブや接続されていたり、すでに2台以上のE-IDE HDDが接続されている場合があり、増設するHDDをどう接続するかは、それらとの関係から決定します。また、コンピュータ内部の具合、空きスペースやケーブル配線なども影響します。単純に言って、HDDが内蔵できるスペースがなかったり、あってもその位置にケーブルか引き回せなければ、増設ができません。
どう増設するかが決定したら、HDD側のジャンパスイッチをマスターまたはスレーブに設定します。設定の仕方は、最近のHDDでは、HDDのシールに書かれています。また、同じシールに、そのディスクのシリンダ数/ヘッダ数/セクタ数も書かれています。これをメモしておきます。ここでは、5.1GBディスクを増設し、それぞれ「10602/15/63」でした。
マザーボードのE-IDEインタフェースにケーブルを取り付けます。コネクタは2列になっていて、上下を間違えないよう、ケーブル側のコネクタと向きが違うと差し込めないようになっています。また、ピンのうち1列の真中が欠けている状態のものもあります。古いマザーボードはピンに欠けがない状態になっている場合もあります。HDD側にももケーブルに取り付けます。電源ももちろんHDDに取り付けます。電源部からのコネクタが足りないときは、分岐タップを使って、1本の電源を途中で2本になるようにします。筐体に装着します。場合によっては、HDD本体を装着したあと、ケーブルを差し込まないとうまく装着できない筐体もあります。また、このあとの作業を考えると、完璧に装着しないでおいて、無事に作業が進むことを見越してから、あらためて装着したほうがいいときもあります。筐体を閉めるのも、あとにしたほうがいいでしょう。ケーブルがきちんと差し込んでなかったり、といったことも多いため、一度閉めても、あとでまた空けるはめになることも多いのです。
BIOSを設定する
PC本体の電源を入れます。起動時に「DEL」キーを押すなどしてBIOS設定画面にします。BIOSの設定で、増設したHDDをBIOSが認識するよう設定します。実際の手順は、BIOSによって異なります。「Auto Detect」で問題なく認識することもありますが、BIOSが古いときなど、8GBまでしか認識しないなど(BIOSをバージョンアップする必要がある)、トラブルも多い過程です。また、メモっておいたシリンダ数などを直接入力する必要がある場合もあります。
BIOSの設定を変更したら、設定を保存し、再度、起動します。Linuxが起動するときに認識していることを確認します。確認は、起動するときをじっと見ていてももちろんいいのですが、スクロールが早すぎて読み取れないときなどは、起動後にログインし、「dmesg」コマンドを使うと起動時のメッセージが表示されます。
fidkとmkfsで領域確保・フォーマットする
fdiskを起動します。fidskは、MS-DOS/Windowsでいう「FDISK」で、ディスクの領域の確保や削除などをするためのコマンドです。fdiskの対象になるHDDを指定しないと起動ディスクを指定したことになるため、「/sbin/fdisk /dev/hdc」というように指定します。E-IDEの場合、プライマリのマスターは「hda」、プライマリのスレーブは「hdb」、セカンダリのマスターは「hdc」、セカンダリのスレーブは「hdd」にあたります。つまり、「hd」のあとに「a」「b」「c」「d」とアルファベットが続きます。ここでは、セカンダリのマスター「hdc」を指定しています。
fdiskコマンドはコマンドプロンプト形式のそっけないプログラムです。fdiskが起動したら、新規ディスクの場合は、「n」コマンドで新規パーティションを作り、続けて「p」で「p primary(1-4)」を選びます。
Command (m for help): n
Command action
e extended
p primary partition (1-4)
Partition number (1-4):
|
で「1」を入力します。以下、先頭のシリンダの数値を入力し、続けて最後のシリンダ数を入力します。2つ以上に分割する場合は、同じようにしてpartition numberを「2」にして、先頭と最後のシリンダ数を入力します。「p」コマンドで設定を確認します。
Command (m for help): p
Disk /dev/hdc: 15 heads, 63 sectors, 10602 cylinders
Units = cylinders of 945 * 512 bytes
Device Boot Begin Start End Blocks Id System
/dev/hdc1 1 1 4000 1889968+ 83 Linux native
/dev/hdc2 3072 4001 10602 3119445 83 Linux native
|
「hdc」などのあとに先に設定した数値が付けられて表示されます。このときの「Blocks]の値をメモしておきます。
設定が終了したら「w」コマンドを入力して、設定を書き込みます。これを実行しないと設定は実際には反映されません。「q」コマンドでも終了しますが、このコマンドでは設定は書き込まれません。
Linuxを再起動して(/sbin/shutdown -r now)、パーティションを認識させます。続いて、フォーマットします。フォーマットは、mkfsコマンドを使います。
# /sbin/mkfs -t ext2 /dev/hdc1 1889968
# /sbin/mkfs -t ext2 /dev/hdc2 3119445
|
mkfsのあとのオプションは、「-t ext2」がフォーマットのタイプで、「ext2」が「Linux Native」を表わしています。「/dev/hdc1」や「/dev/hdc2」はHDD(と領域)の名前です。最後の数値は、fdiskで「p」コンンドを実行したときの「Blocks」の数値です。
増設したHDDをマウントし、ファイルをコピーする
フォーマットが終了したら、適当なディレクトリを既存のHDD内にmkdirコマンドで作り、そこにマウントします。
# mkdir /temp
# mount /dev/hdc1 /temp
|
lsコマンドなどで正しくマウントされているかどうかを確認します。ディスクごとに「lost+found」という名前のディレクトリが作られているはずです。「umount /temp」とするとアンマウントすることができます。
移動したいファイルをディレクトリごと、コピーします。コピーのときには、オーナーやパーミッションなどの属性も引き継ぐようオプションを付けます。
「p」オプションは、オーナー、グループ、パーミッション、タイムスタンプなどの情報も保持するためのものです。「d」はシンボリックファイルをそのままコピーするためのもの、「r」はディレクトリ構造ごとコピーするためのものです。このとき、増設したディスクに「/usr」や「/home」など、マウントしたいディレクトリを作る必要はありません。ただし、マウントできるように空のディレクトリがあらかじめ作られている必要があります。
ファイルのコピーが終わっても、元データは残しておいて、すぐに元に戻せる状態にしておいたほうが安全です。
/etc/fstabを編集する
いまのままでは、新しく増設したHDDの領域は、「/temp」などにマウントされているだけです。起動時にマウントするようにするには、「/etc/fstab」をviなどで編集します。かりに「/home」のままにしておいて、新しくある領域を「/home」にマウントするようにfstabを設定すると、もとのディレクトリ以下は無視された形になります。再度、fstabを編集しなおすともとの状態にもどります。
#
# /etc/fstab
#
# You should be using fstool (control-panel) to edit this!
#
#
/dev/hda1 / ext2 defaults 1 1
/dev/hda5 /home2 ext2 defaults 1 2
/dev/hdc1 /usr ext2 defaults 1 2
/dev/hdc2 /home ext2 defaults 1 2
/dev/cdrom /mnt/cdrom iso9660 noauto,ro 0 0
/dev/fd0 /mnt/floppy ext2 noauto 0 0
/dev/hda2 none ignore 0 0 0
none /proc proc defaults
/dev/hda6 none swap sw
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このとき、割り当てるディレクトリはかならずしも「/」のすぐ下のものでなければならないわけではありません。「/usr/local」のようにさらに下のディレクトリでもかまいません。
Linuxを再起動します。起動時に無事にマウントされていることを確認します。問題なければ、fstabをいったんもとに戻して、再起動します。移動させたファイルは必要ないため削除し、もう一度、fstabを編集して、再起動します。すべて問題なければ、Linuxをシャットダウンし、電源を落とし、HDDを本格的に装着します。
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